九州系地歌の遺産 Vol.1 松 ことほぐ

The Heritage of Kyūshū Style Jiuta, Vol. 1—
The Pine Tree

EBISU-20 税込価格¥3,080(税抜価格¥2,800) 2021/11/07発売  JAN 4530835 113782
藤井泰和(地歌三絃・歌)
米川文子(生田流箏・歌、人間国宝)
川瀬露秋(胡弓)

Fujii Hirokazu (song and jiuta sangen)
Yonekawa Fumiko (song and koto: Living National Treasure)
Kawase Roshū (kokyū)



尾上の松(作者不詳)
Onoe no Matsu (anonymous)
 [1] 前弾 ― 前歌
 [2] 手事
 [3] 中歌
 [4] 手事
 [5] 中チラシ
 [6] チラシ
 [7] 後歌

三絃(本手・替手)・歌:藤井泰和 *多重録音
Song and sangen, first and second part: Fujii Hirokazu (Overdubbing)


松竹梅(三つ橋勾当作曲)
Shō Chiku Bai by Mitsuhashi Kōtō
 [8] 前歌
 [9] 手事
 [10] 中歌
 [11] 手事
 [12] 後歌

三絃・歌:藤井泰和  Song and sangen: Fujii Hirokazu
箏・歌:米川文子  Song and koto: Yonekawa Fumiko
胡弓:川瀬露秋  Kokyū: Kawase Roshū


根曳の松(三つ橋勾当作曲)
Nebiki no Matsu by Mitsuhashi Kōtō
 [13] 前弾 ― 前歌
 [14] 手事
 [15] 中歌
 [16] 手事
 [17] 中歌
 [18] 手事(マクラ「楽」)
 [19] 手事
 [20] 後歌

三絃(本手・替手・地)・歌:藤井泰和 *多重録音
Song and sangen, first and second part: Fujii Hirokazu (Overdubbing)


<録音>
2019年6月19日、7月30日、8月14日、2020年12月6日、2021年1月10日
神奈川県立相模湖交流センター

Recording Location and Dates:
Kanagawa Prefectural Lake Sagami-ko Community Center,
June 19th, July 30th and August 14th, 2019; December 6th, 2020 and January 10th, 2021




三絃の勘所によって撥の当て方や強弱、左指のスリ方が自在に変化し、節が彩られてゆく。歯切れよさと柔らかさを兼ねそなえ、伝承された音楽の豊かさを見事に具現化。《松竹梅》では箏の米川文子が美学と品格に富む演奏を披露。三絃のかげになり、柔らかく絡み、要所ではきっぱり物を言う。地歌の箏をこのように弾く演奏者も少なくなった。川瀬露秋による深い味わいの胡弓も聴きどころ。



藤井泰和(ふじいひろかず/九州系地歌、生田流箏曲演家)
祖母阿部桂子(銀明会初代家元)、母藤井久仁江(銀明会二代家元・人間国宝)に箏と三絃の手ほどきを受ける。東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業、同大学院修了。NHK邦楽オーディション合格。祖母と母から楽譜ではなく口承伝承で厳しく教えられ、全ての伝承曲が体にしみ込んでいる数少ない演奏者の一人である。
1986年 国際交流基金の後援により、ロサンゼルス・バンクーバー等、アメリカ・カナダ各地巡演。またバンクーバー万博に参加、日本館にて演奏。同様に多年にわたって国際交流基金、文部省等の派遣により欧米各地で講義・公演を行う。
1989年 JALの後援により、バークレイ・ワシントンDC等アメリカ各地で講義・公演。
フラメンコ舞踊家 小松原庸子氏マドリード公演にて演奏。
1990年 スペインセビリアより国際弦楽器フェスティバルに招待され《八重衣》を演奏。
1993年 第1回 藤井泰和 地歌演奏会を開催(現在まで26回)。
2000年 坂東玉三郎特別公演に出演、全国各地で公演(〜01年)。
2002年 邦楽普及を目指し、ライブ形式の「地歌の会」を全国各地にて開始(現在まで35回)。
2005年 芸歴40周年、開軒20周年記念演奏会を日本橋公会堂で開催。
2006年 銀明会創立75周年記念演奏会を国立劇場で開催(銀明会三代目家元を襲名)。
ヴァイオリニスト千住真理子氏と宮城道雄作曲《春の海》を共演。
2008年 国立劇場にて、祖母阿部桂子十三回忌・母藤井久仁江三回忌追善・藤井泰和銀明会会長襲名記念披露演奏会を開催。
2008年 二十一世紀邦楽の会の依頼によりチャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院にて演奏(09年、18年も同様に演奏)。
2011年 日独交流150周年記念行事でドイツ各地にて「藤井泰和地歌公演2011」開催。
仙台に於いて「東日本大震災チャリティーコンサート」に参加出演。
2012年 アメリカ各地に於いて坂東鼓登治氏主宰「歌舞伎ダンス公演」にて演奏。
久良岐能舞台創立二五周年記念事業として「藤井泰和の地歌演奏会」を開催。
2013年 「藤井泰和地歌の会」第30回記念演奏会を天現寺ホールにて開催。
2014年 9月シアトルにて「藤井泰和 シアトル地歌公演 JIUTA:VOICE OF LONGING」開催。コーニッシュ芸術大学に於いて特別講師を務め、TV出演、講習会も行う。
11月ジャパンソサエティ主宰「江戸と京阪の三味線音楽の真髄」公演にニューヨークにて演奏、また「藤井泰和コンサート」をマサチューセッツ州にて開催。
2015年 長谷検校墓所再築事業に実行委員として携わり、竣工式にて《残月》献曲。
第21回「藤井泰和地歌演奏会」を芸歴50周年、開軒30周年記念会として開催。
2016年 チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院創立150年記念演奏会に招待され演奏。
福岡に於いて「熊本地震チャリティーコンサート」に参加出演(企画にも携わる)。
国立劇場 開場50周年記念会に出演。
2017年 インド日本大使館に於いて、日印友好交流60周年記念行事「日本インド伝統芸能の夕べ」に、尾上菊之助丈と《鐘が岬》を共演。
2020年 熊本泰勝寺に於いて、長谷幸輝検校没後百年記念献奏会に出演(企画、構成にも携わる)。
その他、TVやFM放送、CD録音、舞踊地方等で高い評価を受けるほか、全国各地の稽古場で後進の指導に当たっている。
文化庁芸術祭新人賞、文化庁芸術祭優秀賞、芸術選奨・文部科学大臣賞受賞、紫綬褒章受章。
CD作品「藤井泰和の三弦」(Ⅰ、Ⅱ)、「藤井泰和の松浦四つ物」他。
銀明会会長。(公社)日本三曲協会常任理事。生田流協会常任理事。二十一世紀邦楽の会顧問。目黒区三曲連盟副会長。高崎芸術短期大学講師(1995〜96年)、東京藝術大学非常勤講師歴任。


二代 米川文子(よねかわふみこ/九州系地歌三絃、生田流箏曲演奏家、人間国宝)
1926年 岡山県真庭市に生まれる。幼少期は神戸で過ごす。本名は米川操。
1939年 初代米川文子に師事。
1950年 第1回邦楽コンクールに於いて文部大臣賞受賞。
1967年、76年、80年 御前演奏の栄に浴す。
1970年 生田流協会理事に就任。
1974年 社団法人日本三曲協会理事に就任。
1988年 オーストラリアで開かれた世界音楽教育国際会議(ISME)に参加。
1993年 芸術選奨文部大臣賞受賞。
1994年 紫綬褒章受章。
1999年 二代米川文子襲名。
2000年 勲四等宝冠章受章。
2003年 社団法人日本三曲協会会長就任。
2008年 重要無形文化財保持者(人間国宝 箏曲)に認定。
2013年 芸術院賞恩賜賞受賞。
国内外の演奏会のほか、歌舞伎公演やテレビ、ラジオなどで活動。
生田流協会会長。公益社団法人日本三曲協会名誉会長。くらしき作陽大学教授。NHK文化センター講師。日本芸術文化振興会新人歌舞伎養成課講師。


川瀬露秋(かわせろしゅう/九州系地歌三絃、生田流箏曲、胡弓演奏家)
福岡県久留米市出身。7歳より箏、地歌三絃を三原幽香に師事。15歳より生田流箏曲白秋会家元川瀬白秋の内弟子として箏、三絃、胡弓を学ぶ。同時に九州系地歌三絃を井上道子に師事。2009年川瀬白秋の養女となる。
1987年 「白秋会25周年記念演奏会」(国立劇場)にて《三曲糸の調》を演奏、小林露秋の名を許される。
2011年 「白秋会50周年記念演奏会」(国立劇場)にて《阿古屋》を演奏、川瀬露秋改名披露。
2015年 公益財団法人日本文化藝術財団「創造する伝統賞」受賞。
「くるめふるさと大使」就任。
10月「第1回川瀬露秋の会」を開催。
2016年 「明日を担う新進舞踊・邦楽鑑賞会」に《吾妻獅子》を胡弓演奏で出演。
「第20回公益財団法人日本伝統文化振興財団賞」受賞。
2019年 「第39回伝統文化ポーラ賞奨励賞」受賞。
現在九州系地歌を藤井泰和に師事し、三曲界と共に舞踊の地方、歌舞伎音楽(箏、三絃、胡弓)の演奏、編曲、三曲指導、後見に携わり、国内外にて演奏活動を行っている。
日本三曲協会理事、生田流協会理事、国立劇場養成課(竹本)講師、若葉会会員、白秋会代表。